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◆レイヤードの技術
・春の衣装
・夏の衣装
・秋の衣装
・冬の衣装
◆洗濯の技術
◆途中で買うには
 
レイヤードの技術

衣類に関しては、[装備]の稿を参照していただきたいことが多いのですが、根底に流れている考え方は、「汗を肌近くにとどめずに、素早く外へ排出して乾燥状態を保つ」と言うことになります。これが「夏は涼しく、冬は暖かい」コツです。そのためには、素材をその様な機能を持ったものにすることと、こまめに着脱して体温調節することが大切になります。この着脱を容易にするためには、重ね着しやすい衣料を選ばなければなりません。肌着(必ず)・中間着(時期によって複数のこともある)・アウター(不要なときもある)を各種組み合わせることを「レイヤード」と言います。さらには、温度調節のためだけでなく、日光、雨風や害虫、山道での小枝や万一の転倒事故などから直接的に身体を守ることも、衣類の機能として重要です。

春の衣装
3月頃には、「遍路ころがし」と呼ばれる山の上の最低気温は、まだ0度近いことがあります。そこで濡れた状態で風に吹かれたりすれば、凍傷や疲労凍死と言うこともあり得ないことではありません。身体を濡らさないように注意することと、ウインドブレイカーを着用することが必要です。平地の場合は、歩き出せば汗ばむこともある時期です。歩き始めて15分位で1枚脱ぐようにしましょう。いずれにしろ、まだ長袖が必要な季節ですが、5月頃になると、晴天下、平地の昼間は、半袖Tシャツで歩きたくなるでしょう。この時も、休憩時や、札所での参拝時など、発熱量が減ったときは、ウインドブレーカーを羽織りましょう。さらに、このころは、紫外線の量は7〜8月と同じ位あります。首筋の日焼けは、菅笠を被ることで防げますが、半袖の時の腕の日焼けも、侮れません。最近は、メッシュ素材で金属蒸着加工(スパッタリングという)したアームカバーなどがありますので、利用するのも良いでしょう。

夏の衣装
なんと言っても、暑さが大きな障害になります。日中に炎天下を歩きすぎると、熱中症の危険性があります。このようなときに、ダクロンQD®などの素材の衣類なら、体表温度が下がりやすく、着心地もさわやかです。日焼けにも、注意が必要です。暑いからと言って、ショートパンツで歩いて足を灼いてしまうと、熱調節機能が損なわれ、疲労が増します。肌の露出は、極力控えなければなりません。また、市街地以外を歩くときは、害虫対策も考える必要があります。虫さされが平気だという人なら別ですが、そうでない人防虫対策の重量が気になる人は、500円硬貨大のは、山道などでは蚊帳生地で出来たジャケットやアームカバー、ヘッドネットなどを使って防虫対策をした方がよいでしょう。これらは、釣具店で入手できます。重量が気になる人は、500円硬貨大の忌避剤塗布シールが市販されています。これを衣類に貼っておく手もあります。野宿の場合も含め、携帯用の蚊取り線香の使用は、火を使うという観点から、止めましょう。過去に、お堂で火事が起きています。

秋の衣装
服装について考えなければならないことは、基本的に春と同じですが、この季節は、山道では下肢部に注意が必要です。マムシは、春から秋まで活動しますが、特に秋が危険であると言われます。膝から下を露出することは絶対に避け、出来ればズボンの上からスパッツなどで保護しておくと、万一咬まれたときも、被害を軽くすることが出来ます。また、日暮れが思いの外に早いのも、秋の山道の特徴です。夕方5時前には、ライトなしでは行動不能になるところもあります。

冬の衣装乾いたタオルはマフラー代わりに使えます
防寒対策としては、春・秋にプラスして中間着でマムシ対策にスパッツをの防寒着を選びましょう。アウターで分厚いものを着ると、歩き出して身体が温もったときに、脱げば寒すぎて困ることがあります。少し薄目のものを複数枚、重ね着することがコツです。さらに、乾いたタオルをマフラー代わりに使えば、シャツ1枚分位違ってきます。真冬の停滞時などには、ダウンウエアが欲しくなることがあります。この時も、アウターでなく、インナーに着用する方が、重量対保温比がよいようです。ただ、保温と言うことを考えると、使い捨てカイロを活用することも悪くない選択肢です。最軽量のダウンインナーベストが、約150g、使い捨てカイロが、3枚でほぼ同カイロ1枚の場合はこの位置に重量(レギュラーサイズ)と言うことになると、費用対効果では、カイロに軍配が上がります。貼る位置は、1枚の場合、背中の肩胛骨の間、首の付け根のすぐ下に、2枚なら両肩を後にやや下がった位置というのが、荷物の重さを軽く感じさせるツボです。単に身体を温めるのであれば、腰や下腹部がよいでしょう。

洗濯の技術

お遍路旅をすべて宿泊まりで計画する場合には、ほとんど考える必要はないでしょう。宿で洗えます。特に、化繊の肌着などは、入浴時に身体と一緒に手洗いして、手絞りの後、部屋干ししておいても、翌朝には着られます。特別に洗剤を使わなくても、シャンプーで洗えばよいでしょう。洗濯機を置いている宿も多いので(有料の場合もある)、この場合は、アウターも洗うことが出来ます。野宿派の人も、洗濯のためも兼ねて、宿泊まりをする人が結構います。ただ、タイミングの問題もあるので、コインランドリーの利用も視野に入れておいた方がよいと思います。ルート上では、かなりの数のコインランドリーを見つけられます。

途中で買うには

通し打ちで歩き続けると、40〜60日間も、旅の空の下にいることになります。その間に季節は動きます。段々暖かくなる分には、余分の荷物を送り返せば済みますが、逆の場合は、途中で衣服を追加したくなるでしょう。また、激しい使用で痛むこともあり得ます。このようなときに、通りすがりのスーパーなどで補充して良いものと、そうでないものを分けて考えることが大切です。衣類に関しては、ほとんどが、後者です。たとえば、靴下を考えても、そのあたりで手に入るもののほとんどは、コットンが主素材で、長時間履くことでマメを作ります。シルクやポリエステルのものは、スーパーなどでは手に入りません。ウールの靴下などは、作業服を扱っている店で見つけることが出来ます。フリースの中間着は、スーパーでも手に入りますし、ユニクロなどのカジュアルウエアショップでも手にはいるでしょう。これらを総合して1カ所で手に入れるには、アウトドアショップか、スポーツショップと言うことになります。

 

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